oknys’s diary

東大院生、読書、音楽など。

安藤寿康『遺伝子の不都合な真実―すべての能力は遺伝である』 / ミクロな話が無くて良い

ふたごの実験、遺伝学的には一卵性双生児と二卵性双生児を比べるんですね。

ふたごが実験台にされてるのは、東大附属小学校がふたごを優先的に入学させてる噂とか聞いてなんとなくイメージあったけど実際にどう実験するのかはあまり考えたことがなかった。
 
 
ふたごの間での類似度を見る。
 
一卵性双生児の類似度の方が二卵性双生児のそれよりも高ければ遺伝子の影響がある。
見ているのはあくまで類似度であって、IQや身長体重の数値そのものではない。ここが少し難しい。
 
(遺伝子の影響は一卵性双生児では二卵性双生児の二倍っていう過程がシンプルすぎないか、劣性遺伝優性遺伝とかそこら辺を無視していないかという気がしたが、違うのかな。
量的遺伝子のようなものを想定しているんだろうか→実際のところ一つの遺伝子で決まるような形質というのは大変珍しいものなような気もする)
 
まあとにかく、一卵性双生児と二卵性双生児で遺伝子の影響が2:1だとすると、それ以外は「共有環境」と「非共有環境」の二つの影響に分けられる。
おそらく「共有環境」はふたご二人に共通する環境で、「非共有環境」はそうでないもの。
で、2:1より類似度が両方とも高ければ「共有環境」の効果が大きく、類似度が両方とも低ければ「非共有環境」の効果が大きいと考えられる。
 
以下は本に書いてないけど数式化してみると類似度は
2x + a --- 一卵性双生児の場合
x + a   --- 二卵性双生児の場合
で表される。
a < 0 であれば、非共有環境の効果が大きく(遺伝以外の影響はふたごを類似させない方向にはたらく)
a > 0 であれば、共有環境の効果が大きい(遺伝以外の影響はふたごを類似させる方向にはたらく)
 
 
読んでから数日経ってるからけっこううろ覚えですね……早めに感想を書きたい。
 
なんか他にも書くことあった気がしたが忘れた、思い出したら書こう。
 
 
読書メーターの感想の方が面白いわ。ははは。タイトルのこととか言及してあってちゃんとしている。