竹内久美子『男と女の進化論』 / 妄想
『男と女の進化論』
仮説(妄想)バンバン書いちゃうぜ!的な本。だと思いました。
ハイイロガンの同性愛カップルの話、無理やり解釈したら腐女子のことにならないかなあ、と思ったり。
ハイイロガンは時にオス同士でつがいを作ることがある。これは順位関係のあるハイイロガン社会においてオス同士の"夫婦"は高い地位を占めることが出来るというメリットがあるためである。
しかしこれだけでは同性愛ハイイロガンは子供を残すことはできない。この同性愛カップルの一方にメスが求愛してくることがある、詳細は省くがそのオスはメスと交尾を行い、その後は三匹のグループが定着する。この段階で更に社会の中での順位は高くなる、これが第二のメリットである。子供ができるとその子供は三匹の親鳥によって育てられ、有利に生き延びることができる、これが第三のメリットとなる。
たまに(少し前に読んだ統計の本でズタボロにされていた)キンゼイ報告がでてきて、おおー、と思った。全然関係ない本で同じものが出てくると知識がリンクする感じがあって嬉しい。
人間のネオテニー(幼形成熟)の話、49ページからかな、面白かった。
多くの章にまたがる前提としては、人間は(チンパンジーと比較して)恒常的に発情している反面、歳をとるとハゲやシワによって発情期の終わりを喧伝する(ただ、これは実際に発情しなくなったのではないのかもしれない、ハゲやシワに悩んでいるから)というものがある。
ところで、同性愛は遺伝するんですかね。一般的に同性愛は子孫を残せないはずなんだけど。その手の調査結果も書いてあったけどイマイチはっきりしないです。
同性愛は遺伝子によらず個体に偶発的に発生する、または完全な同性愛というものは存在せず実態としては両性愛である、または社会的圧力によって同性愛も子孫を残していた。などの理由が考えられる?センシティブな問題かもしれない。